片岡 先生 比較的大きな動脈瘤で、動脈瘤自身から重要な枝が出ているために、血管内治療が難しいというケースによく使っています。脳表でバイパスだけをつないで動脈瘤を処理するのですが、問題は重要な枝が脳表のどこにあるかです。透視下でマイクロカテーテルを通し、ICGを使って、術野に見えている血管が本当にバイパスすべき血管なのかを確認する際に非常に有用です。
今村 先生 シャント疾患に対しては全例術中アンギオを撮るようにしています。術中ICG血管造影だけではわかりにくいケースにも有用です。基本的に脳血管障害の手術には使用した方が良いですね。トラブル防止になると思います。
櫛 先生 緊急手術で想定外のことが起きた時に、すぐにコーンビームCTで確認できるのがとても有用です。外傷で開頭血種除去した後に脳が腫れてきたケースがあったのですが、コーンビームCTで逆側の出血がわかり、すぐに対処することができました。画質も、緊急時の判断に使用する分には、まったく問題ありません。
片岡 先生 術中に撮ったコーンビームCT画像をナビゲーションと連動させ、もう一度レジストレーションしなおして手術計画を練り直す、といった画像支援ができれば、理想的だと思いますね。
今村 先生 コーンビームCTの画質がもっと向上すれば、「CTを装備した手術室でDSAもできる」といった新たな使い方ができるでしょう。ニーズは高いと思いますよ。そうなれば、脳血管障害だけでなく、脳神経外科の手術全般で使用できるようになると思います。
前田 先生 患者さんのためには一層の被ばく線量低減化、麻酔科医としては装置がコンパクト化してアクセスがスムーズになることを望みます
お話をおうかがいした先生
施設概要
病床数:550床
主なご導入装置:Artis Q BA Twin、Artis zee i BA Twin、Artis zee BC PURE(3台)、SOMATOM Force、MAGNETOM Vida、MAGNETOM Prisma、Symbia Evo Excel、Biograph Vision、ACUSON SC2000、ACUSON P500(3台)、ACUSON Freestyle(2台)