フォトンカウンティング技術によって提供される空間分解能の向上は、エラスムス医療センターロッテルダムの神経科医にとってゲームチェンジャーであると、主任研究者のProf. Aad van der Lugtは述べています。1
より高い解像度、より少ないノイズ
神経放射線学では、より高い解像度を得ることの恩恵が大きいと、彼は指摘します。「超高解像度スキャンの具体的な用途は、内耳インプラントの検査、または海綿骨の炎症や難聴、耳鳴りなどの症状を引き起こす耳硬化症患者の検査です。」1
Prof. Aad van der Lugt は、0.2mmのスライス厚による高解像度であるにも関わらずノイズが大幅に低減されていることを強調しています。また、従来のハイエンドCTスキャナと比べて「フローダイバーターや金属インプラントの周囲を、アーチファクトの発生を抑えて、詳細に検査することも可能になりました」、と述べています。1
「また、これまでのCT Angiographyでは空間分解能が不足していたことから、虚血性脳卒中のリスクを早期に発見することは困難でしたが、NAEOTOM Alphaの高解像度によるスペクトルイメージングを使用することで、CT装置の可能性が広がっています。また、急性脳梗塞の場合、フォトンカウンティングCTは初期診断だけでなく、血栓回収術後のフォローアップにも役立ちます。さらに、低keVレベルで白質と灰白質を非常に正確に区別することが可能です」とProf. Aad van der Lugtは指摘します。
Florian Bayer, journalist in Vienna