SARS-CoV-2 IgG(研究用試薬)定量評価で経時的なモニタリングを提供
特長
- 中和抗体を定量的に測定し、幅広い測定範囲で結果が得られます。0.50 - 150.00 Index(換算式:1.00 Index値=1.00 U/mL)
- 測定値と中和抗体価との間には良好な相関関係が得られており、抗体値を経時的にモニタリングすることが可能です。ワクチン接種後の抗体価の評価や、ワクチンの追加接種の指標等への利用が期待されます。
中和力価との相関
効果的なワクチン接種に抗体検査による確認が不可欠です。
定量的な抗体価のモニタリング
スパイクタンパク受容体結合ドメイン(S1 RBD)中和IgG抗体を検出し、非常に高い特異性(99.5%以上)を持ちながら定量的な結果を算出します。特にワクチン接種前から定期的な測定を行うことで、ワクチン接種の効果検証や効果の持続性についての検討を可能にします。
抗体検査の使い方(例)
特にワクチンの利用可能性が限られている場合の適切なワクチン接種者の決定
ワクチン接種後の初期反応の確認1
ワクチン接種による抗体の持続期間2
1:ワクチン接種後、約1週間~1ヶ月後
2:約3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、年に1度、boostする必要があります
コラボレーション
CDC、JRCとのコラボレーション
Siemens Healthineersはポストワクチン時代に備え抗体検査の重要な課題に取り組むため、アメリカ疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:以下、CDC)および欧州委員会の共同研究センター(Joint Research Centre of the European Commission )と以下の目標を掲げました。
- SARS-CoV-2抗体検査の標準化
- 免疫獲得に必要な閾値(中和抗体の閾値)の設定
Siemens Healtnineersはこの目標を達成するべく2020年9月CDCとの共同研究を開始しました。
本社プレスリリースはこちら(英語)
感染患者の長期的な抗体レベルを定量的数値でモニタリング評価することで患者様のケアをサポートします。また、将来、ワクチン接種の効果判定などに役立つ測定法としても期待されています。
なぜスパイクタンパク受容体結合ドメイン(S1 RBD)なのか?
S1RBDを利用したSARS-CoV-2 IgG(研究用試薬)では、ウイルスの細胞内への侵入をブロックする中和抗体を検出します。SARS-CoV-2のS1 RBDを標的とした、あるいはS1 RBDを含む複数のワクチンが開発されており、S1-RBDの活用によりワクチン接種者に対する中和抗体の産生を促して、免疫防御能を得られることが期待されます。
中和抗体を検出する信頼性の高い抗体検査
SARS-CoV-2ウイルスに対する中和抗体を定性・定量的に検出するためのSARS-CoV-2 IgG(研究用試薬)を提供しています。
SARS-CoV-2 IgG(研究用試薬) は、ウイルス中和試験との相関性試験で中和抗体価との高い相関関係が認められました。その為SARS-CoV-2 IgG(研究用試薬)を用いて、臨床医は接種者の中和抗体レベルを評価し、モニタリングすることが可能です。この高い相関性は、ワクチン接種後の中和抗体レベルのモニタリングに有用です。
抗体価を定量的に見ることにより、個人の免疫反応がどのように上昇し、時間が経過しても持続するかを判断するのに役立ちます。これらのSARS-CoV-2 IgG(研究用試薬)による検査を実施することで、接種者の血清学的状態をより的確に把握することができ、接種後のモニタリング期間を通して正確な結果を得ることができます。
中和抗体を検出するためのS1 RBD
Siemens Healthineersは、SARS-CoV-2に対する中和IgG抗体を検出するために、S1スパイク抗原の受容体結合ドメイン(RBD)をターゲットとして選択しました。これは現在接種が始まっている多くのワクチンが標的としている蛋白と一致します。
COVID-19 のモニタリング管理
SARS-CoV-2 IgG(研究用試薬)による検査では、定性的な結果(陰性/陽性)と定量的な結果(指標値)が得られ、接種者の血液サンプル中の中和 IgG 抗体のレベルを測定し、経時的な変化を評価することができます。
定量的な結果は、接種者の免疫力を把握する上で重要な情報となります。この数値により、臨床医はベースラインを把握し、SARS-CoV-2ウイルスに対する個人の免疫反応の変化を判断するためのより良い補助的診断が可能になります。
特異性が重要な理由
正確な抗体測定には高い特異性が不可欠です。CDC(Centers for Disease Control and Prevention;アメリカ疾病対策予防管理センター)のCOVID-19抗体検査ガイドラインでは、「99.5%以上の非常に高い特異性を持った検査を選択することで、有病率が5%を超える集団において正確な陽性予測値が得られる」と述べられています。
SARS-CoV-2 IgG(研究用試薬) 試薬特異性
- Atellica IM SARS-CoV-2 IgG(sCOVG) : 99.90%
- ADVIA Centaur SARS-CoV-2 IgG(sCOVG) : 99.90%
SARS-CoV-2 IgG(研究用試薬)は信頼性が高く、迅速かつ大規模なSARS-CoV-2抗体検査の実施に対応した測定法です。
この測定法は以下の分析機で測定可能です。
- Atellica IM1300免疫自動分析装置:届出番号13B1X10041000037
- Atellica IM1600 免疫自動分析装置:届出番号13B1X10041000038
- ケミルミADVIA Centaur XPT: 届出番号13B1X10041000029
- ケミルミADVIA Centaur CP: 届出番号13B1X10041000012
急性期医療施設内の臨床検査にて大規模なSARS-CoV-2抗体検査を行うことが可能になります。Atellica IM では、1時間あたり最大440回の検査を処理することができます。私たちは、20,000台以上の装置を世界規模で導入し、月に5,000万件以上の検査能力を持つことで、COVID-19の感染を効果的に管理することを目標にしています。
COVID-19の課題に対処するためにAIが他にどのように役立つのか?
現在、このアルゴリズムの潜在的な臨床有用性を評価するためInvestigational Use Only として医療機関と協力し検討を進めています。 下記リンクよりアクセスするとツールAtellica COVID-19 Severity Algorithm*の体験が可能です。 *Investigational Use Only
英語のページにジャンプします。ページの一番下までスクロールし、2か所にチェックをいれ「Agree」をクリックしてスタートしてください。