高まる乳腺診療ニーズにMAMMOMAT B.brilliant の導入をもって応える医療法人創起会くまもと森都総合病院様

医療法人創起会くまもと森都総合病院様

|2024-05-30
くまもと森都総合病院外観

くまもと森都総合病院は、「愛され親しまれる地域に密着した病院」を理念に掲げるとともに、腫瘍内科を新設、熊本県指定がん診療連携拠点病院としての機能強化を図っています。また、同院乳腺センターは2012年4月に開設され、乳がんを中心とした乳腺疾患の診療に取り組んでいます。本年度の検査に間に合うようフルデジタル乳房X線撮影装置MAMMOMAT B.brilliant を導入、診療報酬改定により加算の認められた乳房トモシンセシス撮影への対応も視野に、乳腺疾患の検査および診断の高精度化を進めています。


かながわクリニック小野技師
かながわクリニック小野技師

大佐古副院長 / 乳腺センター長:当院の診療対象の主体はがん患者であり、乳腺センターは血液内科とともに受診者数の多い部門となっています。現在、当センターには乳腺外科医3 名、腫瘍内科医1 名が所属しており、手術件数は年間約250例です。また、受診患者の約半数を近隣の医療機関からの紹介が占め、その他は検診後精査目的となっています。
(写真:乳腺センター 大佐古智文 センター長/副院長)

幸部長:放射線科には、私を含めて医師が2名、診療放射線技師11名、看護師1 名、事務員1 名が所属しています。乳腺、肝臓、婦人科領域のMRI検査、特に造影検査、がんの転移をチェックするためのCT 造影検査が多いというのが特徴です。

佐伯技術長:放射線科における年間検査数はCT 5,200件、MRI 2,700件、核医学検査510件、乳腺および心臓を除く超音波検査5,100件、マンモグラフィ撮影3,600件ほどで、CT は3 割、MRI は半数が造影検査です。最近では、他の医療機関からの前立腺、大腸・肛門、婦人科領域のMRI 検査、認知症分野の核医学検査の依頼が増加傾向にあります。

くまもと森都総合病院乳腺センター長:大佐古智文先生

幸部長:最新鋭であり、画質、操作性を含めて優れた乳房X線撮影装置という点を重視しました。
(写真:放射線科 幸 秀明 部長)

佐伯技術長:MAMMOMAT B.brilliant は当院にとって2台目となる乳房X線撮影装置です。もう1台が設置から14年を経過し、メンテナンス期間が終了することになったため、2022年の時点で機種更新を考えていました。そこにMAMMOMATB.brilliant がリリースされるという情報が入りました。新技術のX線管と新型検出器により振り角50度でのトモシンセシスが約5 秒で撮影可能* という点に加え、撮影時に被検者が座位で検査を受けやすいことや最適圧迫機構Op Compなどの機能が備わっていることを考慮し、最終的にMAMMOMAT B.brilliantを採用することに決定しました。

くまもと森都総合病院放射線科:幸秀明部長

佐伯技術長:当院乳腺外科での手術件数は熊本県内トップクラスであり、当然のことながら乳腺トモシンセシス撮影の機会もそれなりに多いですし、乳房撮影への追加について加算が認められたことで、今後、件数はさらに増えると予想しています。(写真:放射線科 佐伯建彦 技術長)

くまもと森都総合病院HP放射線科:佐伯建彦技術長

大佐古副院長/乳腺センター長:まだ調整中ではありますが、画像はシャープであり、見やすいと感じています。佐伯 技術長 稼働からあまり時間がたっていないのであくまでも印象ですが、画像解像度は期待通りです。

工藤技師:内外斜位方向(MLO)で撮影する際のポジショニングが容易になりました。X線管が乳房支持台よりも高い位置に設定されているためだと思います。(写真:放射線科 工藤優花 技師)

森技師:圧迫板の形状により、MLO 撮影の際に対側乳房の映り込み、頭尾(CC)方向での撮影の際の肩の映り込みがなくなりました。Op Comp 機能によって被検者の痛みが軽減できていますし、圧迫板が乳房の形に沿うようにしなるので撮影時の息止めも不要になりました。被検者からも「前よりも痛くない」という声を聞きます。また、検出器が薄くなったために座位での撮影も可能になりました。ふらつきがあるなど、立位での撮影に不安を感じる被検者に椅子に座ってもらったところ、「今までで一番楽に検査を受けられた」と言ってもらえました。ムードライトも好評です。

くまもと森都総合病院放射線科:工藤優花技師

大佐古副院長/乳腺センター長:浸潤がんであれば、早期乳がんであってもほとんどの患者様に術後薬物療法を行っています。それはCT 等の術前検査では検出できない微小転移が潜んでいる可能性があるためです。現状では、乳がんの進行度や生物学的悪性度を免疫染色や遺伝子検査を用いて再発リスク(微小転移の有無)を推測し、生物学的性質にあった薬剤を選択して術後治療を行っています。もし、正確に微小転移の有無を識別できる検査機器が開発できれば、術後薬物療法が省略できる患者様の選別が可能になるのではと期待しています。

幸部長:病変の存在を指摘してくれるという現段階の装置でさえ、私たちの負担をかなり軽減してくれるのですから、AI 技術の導入などで画像診断装置がレポート作成まで担ってくれればさらにワークライフバランスの向上につながると期待しています。また、CTであれば被ばくの低減などの開発も大事なことと思います。

佐伯技術長:当院は日本初のMAMMOMATB.brilliant 導入施設ですから、ここでのさまざまな経験を今後に活かしてほしいと思います。製品紹介時から搬入、始動から現在まで、Siemens Healthineers の方々の姿は私にとって大変心強いものであり、安心して任せられました。AI 技術をはじめとする多様な画像診断ソリューションの開発と提供にとどまらず、人材育成に相互協力できる関係性を今後も維持できることを望みます。

森技師:当院では、小乳房や高濃度乳腺の被検者に遭遇する機会が少なくありません。そういった特異的な被検者にも適用可能な至適画像処理パラメータをくまもと森都総合病院から発信していきたいと思います。(写真:放射線科 森 優季 技師)

くまもと森都総合病院放射線科:森優季技師

2024年5月30日取材

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乳房トモシンセシス撮影&被検者フレンドリーな機能を高く評価

男山病院乳腺外科、放射線部の先生方

くまもと森都総合病院

  • 所在地:熊本県熊本市中央区大江3‐2‐65
  • お話をおうかがいした先生
    乳腺センター:大佐古智文 先生
    放射線科:幸秀明 部長、佐伯建彦 技術長、森優季 技師、工藤 優花 技師
MAMMOMAT B.brilliant

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