受賞者5名の先生方のご紹介
・Diamond Prize:名古屋大学医学部附属病院 加藤裕先生・Emerald Prize:社団法人臼杵市医師会立コスモス病院 奥崎一利先生・Ruby Prize:愛知医科大学病院 遠藤真先生・Ruby Prize:東京医科大学病院 荒木洋一先生・Ruby Prize:医療法人宝持会 池田病院 久後直希先生
No.1 Ruby Prize
No.4 Diamond Prize
No.14 Ruby Prize
症例:脳動脈瘤奇形所見:脳動脈瘤奇形画像のポイント:SWI のオプションがない中でこの装置から、seg EPIシーケンスを3Dで撮像できるようになったため、3Dに設定し、磁化率効果を強調させた撮像が可能となった。また、従来のSIEMENSプロトコル(5分51秒)よりも面内分解能は少し落ちるが撮像時間も短くできた。動静脈奇形も良好に描出されている。
症例:前立腺癌所見:胸椎、肋骨に骨転位あり、Xofigo 施工後、明らかな増悪なし画像のポイント:デジタルコイルにより高SNRを担保でき分解能向上につながった
症例:縦隔型肺癌に伴う上大静脈症候群。上大静脈血流の確認目的の症例画像のポイント:病変部に直行する断面を選択することでinflow効果を最大限利用し、狭窄部の血流を描出できた。造影VIBEでは腫瘍や血管壁の造影効果のため上大静脈の血流評価が困難であり、radial FLASHが有用であった。
症例:門脈非造影MRA所見:ボランティア画像のポイント:アップグレードによる装置の性能向上を最大限活かす条件設定により,良好な画像を安定して取得可能となった。
症例:74歳多発性脳梗塞で車椅子移動、転倒し背部〜骨盤を打撲。近医で単純写真より圧迫骨折なし診断されていた。痛みが強くなり当院救急搬送所見:CTで指摘されたL1だけでなくL4にも新鮮圧迫骨折を認めた。画像のポイント:Fast DIXONの使用により35秒で画質も担保された画像が提供できるようになった。Fast DIXON選択時にはバンド幅が強制的に最大になるが、バンド幅とiPATの組み合わせを検討し緊急撮影用シーケンスの最適化を行った。
画像のポイント:当院の従来の腕神経叢撮影では5分35秒かかっていかが、SPACE CAIPIRINHA を用いて画像の最適化と時間短縮を試みた結果、撮影時間は2分55秒で従来の画像より面内分解能が改善された。
症例:管状嚢胞腎細胞癌、又は、多房嚢胞性腎腫瘍所見:多数の隔壁を有する嚢胞性腫瘍画像のポイント:上腹部領域のDWIにおいて、SMS(自由呼吸撮像)を使用することにより、撮像時間60sec程度の延長でルーチン検査の半分以下のスライス厚でも画質が担保でき、鮮鋭度が向上した。これに伴い、診断可能なMPR画像が得られるようになり、1回の撮像で多断面の診断が可能となった。特に腎臓・膵臓は比較的High b値で信号値が高い為、スライス厚2.0mmまで可能であった。
症例:頸椎所見:ボランティア画像のポイント:コイルとグラジェントの性能向上により、SPACEを使用した脊椎撮像がお手頃な時間で可能となった。原画像・MPR 画像共に、2D画像と比較しても遜色ないレベルである。
症例:仙骨神経刺激装置挿入ガイド画像所見:S1からS4の各神経と仙骨孔の位置関係や走行角度が立体的に把握できている画像のポイント:SMS-DW Iによりガイド目的の検査として多軸の薄切撮像であっても短時間収集が実現可能な撮像時間となっており、このDWI-Neurography(撮像時間11分05秒にPETRAで撮像したBone-Image(撮像時間3分35秒)をFusionすることで、リードの刺入位置や挿入角度を予め把握できるような画像を提供できるようになった。
症例:正常ボランティア画像のポイント:腹部検査は息止め撮影中心で被検者の負担が大きいため、T2撮影を自由呼吸下(PACE使用)とすることで、負担軽減を図る。画質も向上している。撮影時間は呼吸周期などにも影響されるが、概ね3分程度。また、Fast BLADEを使用することで、BLADEを使用しての息止めも作成が可能。
症例:篩骨洞癌 多発骨転移所見:右肋骨、胸骨、胸椎骨転移画像のポイント:画像のポイント:RFコイルのチャンネル数増加によりSNRの向上が期待され、PET-CTで集積の見られなかった肋骨転移をDWIで捉える事が出来た。 Set-n-Goを用いることでstackの繋ぎ目にズレが無い画像を取得出来た。
症例:内耳所見:内耳ボランティア画像のポイント:3DにCAIPIRINHA が使用できるようになり3分程で3D-FLAIRが撮影可能に。Avanto Fitの高い磁場均一とIRpulseの高い抑制効果でGRAPPA使用でも十分な画像は得られたが、ルーティン化するにはまだ時間が長かった。そこでCAIPIRINHA を使用することで画質を保ったまま時間短縮ができ、ルーティン化するとこが可能となった。
画像のポイント:Slice Resolutionを50%にし、Acq Slice thicknessが改善前と同じになるようにSlice thicknessを薄くする。同じ撮像範囲になるようにSlice per Slabを増やすと、面内分解能・SNR・撮像時間はそのままで、みかけのスライス方向分解能が向上し、MPR・MIP時の画質が向上する。
症例:IC-PC動脈瘤破裂によるCoiling後、Neck remnant 再増大症例所見:IC-PC動脈瘤破裂によるSAHを発症後、P-com保存のため、Neck remnantでCoiling術施行。術直後と比較しNeck remnantが増大傾向にあり、再発が強く疑われる。画像のポイント:PETRA-MRAはSN の観点から 3T装置で撮像されることが多いが、磁化率アーチファクトは1.5Tで撮像するPETRA-MRAよりも確実に大きい。撮像条件、撮像位置、後処理の工夫により、Avantofitで撮像することで、さらに詳細な局所評価が可能であり、臨床医からも有用性を期待されている。