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歴代装置を経て実感する
ARTIS icono BCの画質の進化
適正線量で高画質を実現した国内第1号が稼働~獨協医科大学埼玉医療センター様事例~

獨協医科大学埼玉医療センターでは、長年にわたりSiemens Healthineers 歴代の血管撮影装置を使用されてきましたが2023年4月には国内第1号機となる最新機種ARTIS icono BCを導入。歴代装置と比較しての感想、評価、循環器疾患の検査・治療への新たな有用性などについてお話をうかがいました。

獨協医科大学埼玉医療センター様

|2023-08-29

石川 先生  救命救急センターもありますので、緊急の重症例が多いのが特徴です。心筋梗塞であれば、機械的な補助装置が必要となる最重症度に分類されるような症例が多いですね。虚血性心疾患の場合、待機的症例にはアンギオとIVUSで極力正確に病変部の状態を予測・把握して事前準備を行いますが、その際には、臨床工学技士など多くのスタッフが参加してカンファレンスを重ね、治療方針を共有します。こういった待機的症例に対しての対応の積み重ねが、重篤な緊急症例への対応にも生かされています。

中原 先生  当院は埼玉県東部の基幹病院ですから、多くの急性疾患が集まってきます。中でも最近増えているのが心不全です。心不全の患者さんの30~40%は心房細動を合併していますので、不整脈がらみの心不全症例が増加傾向にあるといえます。当院では、頻脈性不整脈にはカテーテルアブレーションを年間500例以上実施し、徐脈性不整脈には主にペースメーカーやリードレスペースメーカーの植込みを行っています。また、心房細動だけでなく、難治性の心室頻拍に対しても心外膜アプローチを積極的に取り入れ、カテーテルアブレーションを実施しています。心臓血管外科の協力のもと、感染したペースメーカーのリード抜去が行えるのも特色といえるでしょう。

諏訪 主任  当院では現在6台の血管撮影装置が稼働していますが、そのうち4台がSiemens Healthineers製です。4台の中で今回導入した最新機種のARTIS icono BCは循環器専用、それをバックアップするための循環器専用が1台、脳神経外科のIVR専用が1台、腹部中心が1台という形で運用しています。放射線技師として心がけていることは、先生方が装置を使いやすい環境、事故が起きにくい環境を整えることです。また、循環器内科の先生を中心に多くのコメディカルが参加してカンファレンスを行い、それぞれの症例の問題点や注意事項を共有・理解した上でサポートできるように努めています。

石川 先生 とくに冠動脈造影においては造影所見が基になりますので、色々な角度や方向から綺麗で大きく、はっきりとわかる画像を得られることが重要です。さらに、角度や方向を変えるときにスムーズで迅速に動かせる操作性も欠かせません。また、モニタが術者やセカンドの人からしっかりと見える位置に配置されていることも大事ですね。

中原 先生  やはり低被ばくと高画質の両立ですね。また、不整脈に対するカテーテルアブレーションに私が初めて携わったのは1998年ですが、当時は画像といえばX線透視しかありませんでした。3Dマッピングシステムなどの機器が充実した現在においても、やはりX線透視は重要だと考えています。色々な視点で見る必要はありますが、ベースに安定した透視装置があってこその手技といえるのではないでしょうか。

諏訪 主任  前機種AXIOM Artis dBCのサポート終了に伴い更新を計画していたところ、タイミング良く最新機種のARTIS icono BCのお話をいただきました。高機能であることはもちろん、前機種同様に長期間使用するのであれば、サポート体制が非常に重要となりますが、従来からのSiemens Healthineersのサポート体制に大変満足していたので、スムーズな選定となりました。

石川 先生  Siemens Healthineersの歴代装置を経験してきた上で実感するのは、画質面の進化です。高齢化に伴って石灰化や硬い血管、蛇行血管などが多くなっていますから、「見やすい」状態で検査・治療できるのはとても重要なことです。操作もスムーズで、とくにアーム操作におけるジョイスティックの使いやすさが向上していると感じます。

中原 先生  何よりも画質が綺麗です。それを低被ばくで実現しているところが素晴らしい。現在、術前の診断CTの3D画像を用いたsyngo 2D/3D Fusionを心房細動のアブレーション治療に用いているのですが、非常に有用です。技師さんとの一体感も増すので、コミュニケーションツールとしても評価できます。また、当院ではリードレスペースメーカーの植込みを数多く行っているのですが、リードレスペースメーカーを右室中隔に確実に導くために使用する、術中のsyngo DynaCT Cardiac画像を用いたsyngo 3D Roadmapは、まさに秀逸です。リアルタイムでの位置情報を透視画像上に反映させることができ、今や必要不可欠となっています。

諏訪 主任  操作室のARTIS Cockpitで、自分が見たい画像をリアルタイムに切り替えながら集約してみられるのがすごく良いですね。また、Artis zeeの約6割の線量に抑えながら、より高画質になっているのは素晴らしいです。先生方からも「今までよりも見えている」と高評価をいただいています。ただし、アームの動きが従来のシステムと異なるため、慣れるまでは操作する際に注意が必要だと感じています。

石川 先生  CTやIVUSなど、異なる機器とのAIを活用したインテグレーションが実現していくのではないでしょうか。IVUSの読影などもAIが行う時代になれば、より正しい方向に進む1つの手立てになるかもしれませんね。

中原 先生  具体的な要望としては、syngo DynaCT Cardiac撮影を正面だけで収集するのではなく、側面も同時収集できるようにしてほしいです。また、2D撮影において、より少ない造影剤で現在の画質クオリティを維持できれば、さらに低侵襲になるでしょう。

諏訪 主任  今後、画像作りにより一層AIを活用していけば、患者さんと術者、双方の被ばくをもっと低減できるのではないかと考えています。メーカーさんにはそのあたりの技術開発をどんどん進めていってほしいですね。できれば、もっとユーザーに情報を開示し、現場の意見も取り入れながら、開発していただけるとありがたいです。

お話をおうかがいした先生

獨協医科大学埼玉医療センター:石川先生

循環器内科 准教授
石川 哲也 先生

獨協医科大学埼玉医療センター:中原先生

循環器内科 准教授
中原 志朗 先生 

獨協医科大学埼玉医療センター:諏訪技師

放射線部 主任
諏訪 和明 技師


施設概要

病床数:928床
主なご導入装置:ARTIS icono BC、Artis Q BA Twin、Artis zee BA Twin、Artis zee i TA、Cios Select FD、ARCADIS Orbic 3D、SIREMOBIL Compact L、SOMATOM Force、SOMATOM Definition AS、MAGNETOM Skyra、Symbia Evo Excel、UROSKOP Access、ACUSON Redwood、ACUSON S1000、ACUSON X700(2台)、ACUSON X300 PE  他

岐阜大学医学部附属病院
ARTIS pheno を設置した岐阜大学医学部附属病院ハイブリッド手術室

ARTIS icono BC