「あっという間に終わりました」と多くの方が仰っています。圧倒的に多いのは、「思っていたよりも痛くなかった」という感想です。「Siemens Healthineersの装置は痛くなくて病変がよく分かると聞きました」と言って来院される方もいらっしゃいます。
目黒メディカルクリニック放射線科
前編
大和先生:二つのクリニックは別の施設で 距離も離れていますが、秋葉原と目黒どちらにおいても読影ビューワ上では同じ画像が見えるようネットワーク連携をして二重読影を行っています。また、両クリニックには放射線科医または乳腺専門医が勤務してお り、乳腺外来を開設しています。症例によっては他院紹介も行っています。
小寺技師: まず一つ目に、圧倒的に画質が良いことがMAMMOMAT Revelation の
導入を決めたポイントでした。特にトモシンセシス画像はどうしてこんなに綺麗なのかと不思議に思うほどで、構築の乱れが非常に分かりやすいですし石灰化もはっきりと描出できています。50度という広角撮影であることに加えて、1度の撮影で25枚の画像を収集し画像を作成しているのでこのような高画質が実現されているのだと思います。
二つ目に、画像データが軽量なので
PACSへの負担が少ないということも評価した点です。サーバー増設のコストや読影
時における画像の呼出し時間など、今後トモシンセシス撮影が増えていく場合を考えると非常に重要なポイントでした。またピク
セルサイズが2Dとトモシンセシスどちらも
85μmなので比較読影が容易であり、読影ビューワ上でピクセル等倍表示をした際
にもモニタに乳房全体が収まるサイズ感となっていて読影しやすいです。
三つ目に、被ばく線量が圧倒的に少ないこと、これも受診者のことを考えると非常に重要でした。これだけの高画質でありながら他施設よりも少ない被ばくで撮影ができていると思います。以上三つの基準でマンモグラフィ装置の選定を行いましたが、MAMMOMAT
Revelationは 私たちの選定基準以上の装
置でした。
小寺技師:任意型健診・人間ドックについては、MAMMOMAT Revelation 導入後、
通常の2D撮影に追加してMLOのトモシンセシス撮影ができるコースを作成しました。
人気のコースですが、少量とはいえ追加の被ばくになってしまうため、どなたでもこの
コースが選択できるという運用にはまだしていません。乳がんの家族歴の有無や年齢、高濃度乳腺のため2D画像では判定し辛いと他の施設で言われた、などのチェック項目によってトモシンセシスが有用かどうかをご説明し、その上で希望される方を撮影しています。当院のマンモ撮影室に実際
の2Dとトモシンセシスの臨床画像を参考として掲載していますが、その描出能の違いを見て興味を持たれる受診者も多いようです。
Siemens Healthineers のトモシンセシス画像は、医療関係者ではない一般の方でも「ここに病変がある」ということがわかりやすいと思います。施設のホームページなどに画像を掲載することで、トモシンセシスに対する受診者の理解を広めることができるのではないでしょうか。
外来については、ほぼ全件でトモシンセ
シス撮影をしています。先生のオーダーによって撮影方向は決まりますが、悪性の可能
性が高いカテゴリ4以上の方はCCとMLO両方向を撮影しています。2D画像では見つ
からなかった病変がトモシンセシス画像によって見つかったという症例を見るたび、ト
モシンセシスの有用性を感じています。当院は超音波検査も行っておりますが、ひきつれがトモシンセシス画像ではっきりと確認でき、超音波検査が不要となった
ケースもありました。
後編
小寺技師:事前の検査説明の中で、2Dのみの撮影と比べ撮影時間が25秒長くなる旨を記載していますが、「全然長くなかった」「あっという間に終わりました」と多くの方が仰っています。圧倒的に多いのは、「思っていたよりも痛くなかった」という感想です。個々の乳房に応じて最適な圧迫圧で自動的に一度停止するOp-Comp 機能を活用しているからだと思います。追加の圧迫は必要ないと思えるほど画像も綺麗です。さらに、撮影中の息止めが不要であること、また圧迫板が柔らかくしなる材質であるということも受診者の快適な検査に繋がっています。
受診者に無理をさせずしっかりとした検
査を実施できることが、当院のマンモグラフィが人気である理由だと思います。「Siemens Healthineersの装置は痛くなくて病変がよく分かると聞きました」と言って来院される方もいらっしゃいます。
小寺技師:まず起動が早く、朝はとても助かっています。操作についてもシングルタッチボタンの機能を使うことで次のポジショニング位置まで自動で撮影アームが回転してくれますし、追加撮影や再撮影も簡単に行うことができたり、撮影したデータも検査を終了すれば自動で転送されたりととても簡単です。また、色々な撮影プログラムを自由に組み合わせて作成できる自由度が素晴らしいと思います。トモシンセシスも撮影時間の長さは全く気にならず、検査を実施できています。以前はCRを使用していましたが、MAMMOMAT Revelation を導入してワークフローが格段に向上しました。FDでの運用になったからということもあります が、MAMMOMAT Revelation がシンプルかつスピーディーな操作性であるからこそ、時間短縮ができていると思います。
大和先生:当院には、「他施設で高濃度と 言われました」という受診者の方がよく来院 されますが、マンモグラフィ検査が終わった 直後にどうだったかを質問された際には、Insight BDを参考にお話しています。主観的な評価だとばらつきがでてしまいますので、装置によって客観的に評価できることは 重要だと思います。また、Siemens Healthineers の乳腺密度測定は体積で算出しているので、精度の高い判定結果が得られるのも良い点です。
大和先生:トモシンセシス画像から作成で きる合成2D画像(Insight 2D)の実用化に期待しています。合成2D画像が通常の2D画像と同等の画質になれば、2D画像を撮影せずにトモシンセシスだけを撮影するという運用も実現していくのではないかと思います。受診者の被ばく低減にも繋がり ますし、ぜひ更なる開発に取り組んでいただきたいです。
目黒メディカルクリニック放射線科の皆さま
医療法人友好会 目黒メディカルクリニック
秋葉原メディカルクリニック放射線科の皆さま
医療法人友好会 秋葉原メディカルクリニック
お話いただいた先生(右から、大和先生、小寺技師)