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Key Visual Siemens Healthineers Quantum Technology showirng the face of a middle-aged women, next to the abstract visualization of a photon-counting detector with its precise pulses

フォトンカウンティング CTPhoton-counting CT - コンピュータ断層撮影の飛躍的進歩

コンピュータ断層撮影装置は1970年代に開発されて以来、1990年にスパイラルCT、1999年にマルチスライスCT、2005年にはDual Source CT等が導入されてきました。しかし近年コンピュータ断層撮影の飛躍的進歩が見られなくなってきています。Siemens Healthineersは臨床検査での使用に向けて、フォトンカウンティングCT による全く新しい技術を開発しています。その核となるのは、従来型の固体シンチレーション検出器とは大きく異なる、新しいタイプのフォトンカウンティング検出器です。

フォトンカウンティング検出器は、現在のCT検出器の限界を克服する可能性を秘めており、非常に高い空間分解能で、電子ノイズがなく、CNRが改善されたCTデータを、より少ない放射線量で、X線のスペクトラム情報とともに提供します。

フォトンカウンティング検出器は何が違うのでしょうか?

現在の医療用CT装置には、固体シンチレーション検出器が搭載されています。固体シンチレーション検出器は信号を取得するために2段階の変換プロセスが必要となります。吸収されたX線は、まず固体シンチレータで可視光に変換されます。次に、この光は、各検出器セルの裏面に取り付けられたフォトダイオードによって電気信号に変換されます。

フォトダイオードは、電子ノイズの影響を受けやすく、さらなる放射線量の低減には限界がありました。それに加え、固体シンチレーション検出器の空間分解能を現在の性能レベルよりも大幅に向上させることにも限界がありました。そして、何千ものフォトンによって作られた光が積分時間にわたって蓄積され、全体として測定されるため、入力信号のスペクトラム情報が失われます。

An energy‐integrating detector works different from a photoncounting CT detector

一方、フォトンカウンティング検出器は、X線のフォトンを直接電気信号に変換することができます。直接変換プロセスでは、吸収されたX線が半導体の中で電子-正孔の対を生成します。電荷は、検出器の上部の陰極と下部のピクセル化された陽極の間の強い電界で分離されます。

固体シンチレーション検出器と比較して、フォトンカウンティング検出器には多くの利点があります。フォトンカウンティング検出器は、陰極とピクセル化された陽極の間の強い電界によって構成されます(左図)。固体シンチレーション検出器は光学的クロストークを回避するために検出器のピクセル間に隔壁を設ける必要がありましたが、フォトンカウンティング検出器はその必要がありません。そのため、線量利用効率が固体シンチレーション検出器よりも向上します。さらに、より小さな検出器のサブピクセルに分割してフォトンを検出することで、空間分解能が大幅に向上します。
また、フォトンカウンティング検出器は、フォトンのエネルギーレベルを測定するだけでなく、個々のフォトンが作り出す電荷をカウントすることが可能で、あらゆるスキャンで使用できます。

Direct signal conversion with a photon counting detector

フォトンカウンティング検出器の直接の信号変換は、コンピュータ断層撮影装置とユーザーに、そして患者の皆様に大きな影響を与えます。フォトンカウンティング検出器では、線量利用効率が現在の検出器よりもはるかに向上します。また、ピクセルが非常に小さいため、空間分解能を大幅に向上させることができます。この新技術により、患者様は放射線量と造影剤の使用量を低減することが期待できます。医師は肺の細い気管支や骨転移など、非常に微細な組織構造も画像で確認することができます。

  • 低エネルギーの量子の感度が高い:画像コントラストが向上
  • 検出器のピクセルが小さい:線量利用効率を落とさずに空間分解能が向上   
  • 電子ノイズを消去:放射線被ばく量を低減
  • 固有の分光感度:マルチエネルギー情報の取得