免疫抑制薬(ISD: Immuno-Suppressant Drug)のTDM実施の意義
ISDとして用いられる薬物は、作用機序から大きく5種類(1. ステロイド薬、2. 代謝拮抗薬、3. カルシニューリン阻害薬 (以下、CNI)、4. m-TOR阻害薬、5. 抗体医薬)に分類されます。このうち微量で強力な薬理効果を発揮する反面、狭い有効治療域を有し薬効及び副作用と血中濃度が相関するCNIに分類される、シクロスポリンおよびタクロリムス、m-TOR阻害薬に分類されるエベロリムス、代謝拮抗薬に分類されるミコフェノール酸はTDMの対象薬物です。
さらに、臓器移植の場合では、術後経過に伴う薬物排除能の変化など、日々測定値と患者の容態を観察しながら次回投与量の調整をされています。