X線発見125周年を祝って

ロボットが医師を助け、医療に革命をもたらすという夢は、決して新しいものではありません。むしろその歴史は古く、カメ型ロボット、からくり人形、おしゃべりをするアンドロイドなどがこれまでに生まれてきました。

XXL-CTと呼ばれる巨大なCTからモバイルスキャナーまで ― X線技術は医療の領域以外でも、素晴らしい力を発揮します。Ｘ線にまつわる輝かしい7つの物語をご紹介しましょう。

ギリシャの哲学者であり自然科学者でもあったアリストテレスは、謎に包まれた人体の部位や器官について考察し、脳は土と水の要素で構成されていると主張しました。約2400年後の現在、私たちは神経系や頭の中にあるゼリー状の塊について多くの興味深い洞察を得ることができました。

1896年1月中旬、ヴィルヘルム・コンラッド・レントゲン博士(Wilhelm Conrad Röntgen) のＸ線発見からわずか数日後、医療のある領域での検査にX線が使われ始めました「glass patient(ガラスの患者)」 という長年の夢が突如実現し、わずか24 時間足らずで、多くの診断方法ががらりと変化を遂げたのです。

X線の発見後まもなく、この技術は治療にも応用できるのではないかと注目されていました。特にがんとの闘いにおいては、無限の可能性を広げたのです。

センセーショナルな発見が相次ぎ、19世紀は科学的発見の黄金時代でした。レントゲン博士の重大な発見のニュースは1896年1月初めから世界中に広まったものの、当時は受け入れがたいという向きもありました。