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2023年12月に開院したNew Spineクリニック東京は、手術室を完備し、最小侵襲脊椎治療(MIST)の考え方に基づいた専門的な脊椎・脊髄疾患の診療を行っています。「手術の知識とスキルは常に磨き続ける必要がある」と語る総院長の石井賢先生から、その言葉の真意と、実際に手術室の設計や設備を考えるうえで重視したこと、および柱となるCアームを選定した際の決め手などについて、伺いました。

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石井 賢先生

手術室の柱となるCアームは
簡便性と機動性、そしてアフターケアを重視

 院内の手術室の設計や必要な医療機器の選定にあたっては、まず立地上、広いスペースをとることはできませんでした。加えて、新しい診療・経営スタイルに挑戦しようというなかでしたので、こだわるべき部分とそうでない部分を見極めて投資するようにしました。その結果、手術室の柱となるCアームについては、当初検討していた機種ではなく、より小型で機動性等に優れた機種を選ぶことになりました。
 具体的には、Cアームの選定では、画質が求める基準に達していることは大前提のうえで、簡便性、機動性、そしてアフターケアの3点を重視しました。まず簡便性と機動性、つまり「操作が分かりやすく、誰でも扱いやすい」という点について申し上げると、当院では、Cアームを使って行う手技は、日帰りで可能な内視鏡下手術やブロック注射に限られます。そのため、色々と高度な操作ができる必要はありませんでした。むしろ、本当に使う機能だけが搭載され、限られたスペースの部屋で小回りの利いた動きができることの方が重要でした。また、当院では、私や技師以外のスタッフもCアームの位置合わせなどを行うことがあります(第2回参照)。そのため、アームの操作方法が分かりやすいことも1つの評価ポイントでした。
 一方、重視したことの3点目に挙げたアフターケアについては、導入後にしか実際のところは分かりません。したがって、それを推測できるものとして、メーカーの営業担当者、および製品説明をくださった方々の話す内容や接し方などから、主に人柄をみました。結果的に当院が導入を決めた製品のメーカーであるSiemens Healthineersの方々は、とにかく一同に真摯という印象を受けました。そして特に、学会場で出会った製品担当者の方が、確かな知識と経験のもと、選択肢や情報を出し惜しむことなく対応をしてくださったことが、私にとっては大きな購入の決め手となっています。

導入から6か月が経過し
改めて適切な投資であったことと
「真摯」なアフターケアを実感

 Siemens HealthineersのCios FitというCアームを導入してから、現在6か月ほどが経過しましたが、 良い選択だったと感じています。実は開業を考え始めた当初は、大学病院での使用経験があったメーカーの機種で、より大きな、CT-likeの画像も撮影できるようなものを検討していました。しかし実際は、先ほど申し上げたような観点からCios Fitを導入することに決め、約6か月間当院で手術を行ってきた結果、やはり小回りの良さなどを重視して正解だったと思っています。画質や機能は十分ニーズにかなっていますし、CT撮影の必要がある場合には、近隣の施設に依頼すればすぐに高精細な画像を得ることができます。Cios Fitはシンプルな操作性により、容易に広範囲を撮影できますし、クリニック全体として適切な投資ができたと考えています。
 また、アフターケアについては、実際に導入初期のトラブルを経験することになり、「Siemens Healthineersの方々は真摯」という第一印象が間違っていなかったことを再認識しました。トラブル自体は正直困りましたが(笑)、どのメーカーのどういった装置でもトラブルは起こり得ますので、起こった際にどのような対応をしてくるのかが、大きな信頼の分かれ道だと思います。その点において、Siemens Healthineersの方々は、営業やエンジニアを始め全員がとても真摯に、一生懸命に対応してくださいました。信頼できると感じており、また購入する機会があればSiemens Healthineersを選ぼうと思っています。

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