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植月祐次院長とスタッフの皆様

 2016年に開業した医療法人健優会うえつきクリニック(奈良県天理市)は、泌尿器科単科の診療所として高齢者から小児の慢性疾患、泌尿器がんのフォローまで幅広く対応し、現在では1日の通院患者数は平均して約85人、新患は毎月180~200人と、いまや地域に欠かせない存在となっています。しかし、これだけの患者さんに同クリニックが大切にしている、常に質の高い患者目線の医療サービスを提供し続けることは容易ではありません。過去には診療時間が1時間以上延びることがあり、身体的にも限界を感じていたというなか、どのようにして苦境を乗り切ったのか、院長の植月祐次先生に伺いました 。

 2016年に開業してから、順調に受診患者さんが増えていきました。しかし、開業5年目の頃からは患者さんの多さが逆に課題となり、診療時間が1~1.5時間ほど延びる日も出てくるなか、私もスタッフも業務過多になってしまいました。
 対策として、通常は医師増員を選択肢に考えるかもしれません。しかし、条件の合う良い先生に継続的に来てもらうことは容易ではありません。体力的にも精神的にも疲弊し、予約患者さんの制限や新患の受診制限など、縮小の方向を模索するしかないほど、追い込まれている状態でした。そうした時にちょうど、私たちとともにフル稼働してくれていた尿定性検査機器が壊れ、新たにより大型の病院用の検査機器を購入することになりました。そこでアフターサポートに駆けつけてくださった機器メーカーの方と雑談したときに、業務効率化につながる施策のヒントを見つけました。そこには、長く泌尿器科診療に携わってきたがゆえの、1つの「思い込み」があったように思います。

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尿沈渣検査で使用されている尿中有形成分分析装置(シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティック株式会社製)。導入前は標本作製から顕微鏡による観察・判定まで10分程度を要していたが、導入後は1/10程度の時間で検査を終了できており、検査工程の手間を削減。

Atellica UAS800 尿中有形成分分析装置
届出番号:13B1X10041000039

 泌尿器科では当たり前の尿沈渣という検査があり、当院でも約8割の患者さんに実施しています。一般的には顕微鏡でプレパラート(標本)を観察するもので、遠心分離など標本作製は手作業が当たり前だと思っていました。最近は、病院では自動分析装置が当たり前になっていますが、大型の機器を導入できないクリニックでは時間と労力をかけて行うしかないと、当時は思い込んでいたのです。しかし、尿定性検査機器が壊れたことで対応してもらった機器メーカーの方と話していくうちに、実はクリニックでも導入できる自動分析装置があることを知りました。デモをしてもらい、実際に導入した結果、それまでは標本作製から顕微鏡による観察・判定まで10分程度を要していましたが、1/10程度の時間で検査を終了できるようになりました(写真)。
 また、自動分析装置の導入前は看護師がおもに手作業で標本を作製しており、他の検査や処置と並行して実施せざるえない状況でした。そのことが、患者さんの待ち時間や診療の長時間化に悪影響を及ぼしていました。しかし、導入後は患者さんの待ち時間が以前よりも短くなり、以前より患者さんが増えている現在もほぼ定時で終了しています。さらに、私とともにフル稼働していた事務、看護師などスタッフの業務負担や心理的ストレスが減って余力を確保でき、多くの患者さんに一層、寄り添って対応できるようになったと感じています。
 企業のアフターサポートをきっかけとして、尿沈渣検査の業務効率化が可能と知り、思い切って導入と実践に取り組んだことが、患者さんの満足度向上につながっていると考えています。

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植月祐次院長とクリニックのスタッフ

 泌尿器科専門診療にこだわるという私のモットーや、院内のスタッフの働き方への配慮も、効率的なクリニック運営に貢献していると考えています。
 まずモットーについては、泌尿器単科にこだわっています。単科標榜で「身近にいる泌尿器科専門医」としての対応を貫いていることが、地域の開業医や患者さんからの信頼につながり、運営体制の構築や仕組み化を進めやすくしているのだろうと考えています。
 また、スタッフに関して、当院は看護師が5人、事務が8人と、同規模のクリニックと比較して多くの人員を雇用しています。スタッフが交代で休みを取りやすいようにするためで、扶養範囲も考慮して余裕を持った人員体制にしていることから、優秀なスタッフが長く勤続してくれています。スタッフの離職や新たな雇用には多くの費用や労力を要しますので、現在の優秀なスタッフにいかに働きやすい環境で長く勤務してもらえるかは常に考えています。こうしたスタッフの存在が、今のクリニックの運営を支えてくれています。

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